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市川先生の介護コラム
最適な自立支援を提案するためのアドバイスをお届けします。
市川先生 PROFILE
東京都補装具研究所で福祉用具の研究開発を手がける。1997年から東京都福祉機器総合センターで主任技術員、2001年に福祉技術研究所を立ち上げる。福祉用具の選び方について執筆やテレビ出演も多い。今年の国際福祉機器展においては、セミナー講師を務め、ケアマネージャー・ヘルパーからも高い信頼を集めている。
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COLUMN01
自立支援と賢い用具の使い方 第1回
自立支援のポイントは、「できないことを補う」
1 自立とは?
ケアプランが目指す自立とは、『なんでも自分でできる』ことではありません。
リハビリテーションを一所懸命して、機能回復に励むことは大変です。リハビリに取り組むことが苦手な方も少なくありません。すべての方が困難なリハビリに取り組むことが自身のアイデンティティだった長嶋茂雄さんタイプではありません。
障害が重くなると、何でも自分でできるように機能回復することは困難です。自立が『なんでも自分でできる』ことでは、重度障害の方の望みがなくなってしまいます。
自立とは、『自分らしい暮らしの実現』。自らの意志が尊重される生活です。ですからまず、『自分らしい暮らしの実現』に向けて、「離床して食事する」など何を目標にするのかが重要です。
2 道具+介助者+自分の能力=自立
自立支援では、『できないこと』を福祉用具や介助者と本人の能力を組み合わせてできるようにします。
自分らしい暮らしの『自分らしさ』とは、自分の意志です。どのような生活をしたいのか、その意志を実現するために、障害などでできないことを道具や介助者によって補うのです。
障害が重く、自分の筋力で何かをすることがほとんどできない方もいます。それでも自立支援では、自分でやろうと思った方向でできるように、福祉用具や介助者の組み合わせで補助します。
3 目標とのギャップを見極める
本人がどうしてできないのか、また目標とのギャップを見極めることは福祉用具の選定や介助方法を決めるためにまずする仕事です。
自分の意志を尊重する自立支援では、できることは自分でする。そしてできないことだけを福祉用具や介助者が補うのです。何を補うべきか、個別対応で検討しなければなりません。
「ベッドから車いすへの移乗」でも、本人の身体状態や意志によっては、できないことを補う介助方法や福祉用具は異なります。
過剰な介助は、本人の能力を充分に活用できなくし、「つくられた寝たきり」のもとになります。
4 自立支援は個別ケアになる
「ベッドから起き上がる」という動作でも、本人の障害や望んでいる暮らし方によって介助方法は千差万別です。
要支援だから3モーターベッドは不要という判断はナンセンスです。例えば、寝たきりの方を抱き上げて車いすなどへ移乗させているなら3モーターベッドは不要のはずです。
介助方法を本人に合わせて考えなければ自立支援はできません。
介助しやすい方法ではなく、本人のできることを活かす自立支援の介助方法を個別に提供します。
だから、介助者は多くの介助方法を知っていなければ質の高い支援を提供できないのです。
まとめると・・・
自立支援のポイント
(1) 自立とは、自分らしい暮らしの実現及び日常生活の目標を決めるもの。
(2) どのような生活がしたいか、その意志を実現するために、できないことを道具や介助者によって補います。
(3) 自立支援は個別ケアが基本です。
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